何日か前の読売新聞に「エントリシートのユニークな質問例」という表が
載っていた。
【日清食品】
「今、地球上でこんなことを私しか考えていないだろう」と思うユニークな
考えを記入してください
【ファンケル】
あなたが「不」を感じる時はどのような時ですか。またそのような「不」を
解消するにはどのようにすれば良いと考えますか
【大日本印刷】
初めて会った年齢も性別も異なる10人を1日で仲良くするために、あなたなら
どのような方法を考え、行いますか
【ヤマザキナビスコ】
あなたが考える流通菓子の「存在意義」を記入してください
【富士急行】
あなたをにんべんを使った漢字一文字で例えると
いかがだろうか。
何らかの正解があるような気もするが、どうとでも書けそうな質問だ。
読売新聞の記事によると、1万5千円で模範解答を書いてくれるサイトが
あるそうだ。
これを見たときに私が思ったのは、中学受験の算数の問題である。
その問題ができたところで特に意味は無いのに、必死になってパターンを
覚えなければならない徒労を感じた。
エントリシートをうまく書ける人は、エントリシートをうまく書く能力の
ある人である。
仕事の能力があるかは別問題だ。受験勉強と一緒である。
そんなことは分かっていながら、こういう受験パターンでふるい落として
いるのは、大量の応募をさばく方法が今のところこれしかないからだろう。
日本に住んでいる人が幸せになるためには、受験や就職活動の無意味さを
どうにかしなければならないだろう。
変にひねった問題を解かせる労力を、別なところで使ってほしい。
ところで、エントリシートの質問は誰が考えているんだろう?
企業の人事部が業者に発注しているのだろうか。