Boaz2012-12-02

朝日新聞で連載している三谷幸喜のエッセイを読むと、いま新しい
映画を撮影しているらしい。


そのエッセイのなかで、三谷幸喜監督の撮影方法が書いてあり、彼は
俳優の位置や動きを現場に行ってから決め、動きが決まったらカット
割りを考えるのだという。


これはあくまでも三谷組のやり方であり、他の映画監督はどうやって
いるのかは分からない、と書いている。


実写の映画は、人間がいて場所や動きをその場で考えることができる
から、このような方法の監督も多いのかもしれない。


一方、アニメの場合は、最初に絵コンテを切らないと何も始まらない。
人間を動かして考える、という作業はありえないので、監督が最初から
決めておかねばならない。


実写でも、ヒッチコック監督などは最初から頭の中で撮影したい画面が
決まっており、撮影はそれを再現するだけだったようだが、日本の映画
の場合は少数派かもしれない。


ただ、実写でも絵コンテを切る訓練をしておくと、予算の把握が楽に
なるし、スタッフ全体がどういう画面を撮影するのかイメージが共有
できるので、メリットは大きいはずだ。


たぶんハリウッド映画では、そういうノウハウの蓄積があるはずで、
教科書的なものも出版されていると思う。
日本でもそういう本を出して、映画監督志望の人を啓蒙すべきでは
なかろうか。