Boaz2012-10-17

今週の少年サンデーで「ささみさん@がんばらない」というマンガの
連載がスタートした。
来年1月にアニメ化されるラノベを一足早くコミカライズしている。


いろいろ突っ込みどころがある作品だが、実にラノベっぽい話で来週
も楽しみだ。


従来のラノベのマンガ化は、角川書店などのラノベ文庫を抱えてい
る出版社が、自社のマンガ誌でやっていた。
小学館ガガガ文庫というラノベシリーズを出す部署を作ったので、
サンデーでコミカライズしたのだろう。


私には、週刊少年マンガ誌の連載に耐えうるマンガ家が、いよいよ
払底してきているのではないか、という危惧がある。


これまで、原作と作画が別のマンガはたくさんあったし、大ヒット
したものも多い。
だからラノベをマンガ化したとしても、何の問題もなさそうである。


しかし、ラノベにはラノベの文法というかスタイルがあって、それは
少年マンガの文法と決定的な部分でズレがあるように見える。


昭和の人間のグチだと思っていただいてかまわないが、世界観の軸が
少年マンガラノベでは明らかに違うのではなかろうか。
(サンデーでいうと「電波教師」が最もラノベの世界観に近い)


どちらが正しいということではなく、背負ってきた歴史の違いという
か、そういうものが違うのである。うまく説明できない。


不思議なことに、ライトノベルの作家は大量にデビューして淘汰され
ているが、マンガの原作者はそれほど多くない。
たぶん、最初からマンガの原作者を目指す人はほとんどおらず(そも
そもどうやってデビューしていいのか分からない)、何かを書こうと
思えばライトノベルの新人賞に応募する方が確実なのだろう。


じゃあ、ラノベ作家からマンガの原作者になって大ヒットした人は
いるのかといえば、パッと思いつかない(私が無知なだけか)。


ラノベ→アニメはうまくいく作品が多いけれど、ラノベ→マンガは、
アニメ化のおまけみたいな位置づけである。
ということは、ラノベは最初からアニメの文法で作られていると
いうことか。そこがマンガの原作と違うのか。


自分でも話が整理できていないが、これだけたくさんのラノベ作家
がいるのであれば、マンガ編集者は放っておくべきではないのでは、
ということが言いたかった。