![荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書) 荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51%2BE514sFXL._SL160_.jpg)
- 作者: 荒木飛呂彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/06/17
- メディア: 新書
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ない。
私はホラー映画があまり好きではないのだな、ということがよく
分かった。
でも、荒木飛呂彦の語り口はホラー映画に対する愛に溢れており、
ちょっと見てみようかな、という気にさせる。
ホラー映画というと、見る人を怖がらせるのが大きな目的だが、私
は外国のホラー映画を見て本当に怖かったことがない。
どこか別の世界の出来事だと脳が処理しているのだろう。
文化の違いというか、ゾンビとかスプラッター映画などは、グロく
て気持ち悪いな、とは思うけれど、家に帰ってもそれを引きずるこ
とはない。
私が本当に怖かったのは、映画版「リング」だけである。
何の予備知識もなしに吉祥寺の映画館に見に行って、あまりに恐怖
に座席の肘掛けをつかんだ思い出がある。
レイトショーで見たものだから、家に帰っても消してあるテレビが
怖くてしょうがなかった。
あの怖さは何だったんだろう。殺人鬼が襲ってくるよりも、怨念の
方が怖いということなのだろうか。
もちろん、荒木飛呂彦も「リング」を好きな作品に入れているが、
彼がベストだと思うのは原作に忠実なテレビ版だそうだ。
映画評論家ではなく、マンガ家が語るのが面白かったので、こうい
う企画をどんどんやってほしい。