1996年、米国はトヨタにキャバリエというクルマを作らせた。
シボレーのキャバリエをベースにしたもので、所ジョージがCMで
起用されていた。
なんでトヨタがGMのクルマを生産しなければならなかったかとい
えば、米国で日本のクルマが売れていたからである。
おまえの国のクルマがわが国で売れているのに、わが国のクルマ
はおまえの国であまり売れていない。
それはおまえの国の制度がおかしいからだ。
このような理屈をつけて、強引に作らせたのがキャバリエである。
まあ売れなかった。当たり前だ。
米国の市場では、品質が良く値段が妥当なものが売れる。
だからといって、ほかの文化圏でも同じ法則が当てはまるとは限ら
ない。自国のものを敢えて買う、という行動もあるわけだ。
米国政府は、どうもそういうことが永遠に理解できないのではない
か、と思われる。