私が知っている限りでは、「ゆるキャラ」という言葉を広めたのは
みうらじゅんである。
そこには、地方の垢ぬけないデザインに対する、バカにした感じが
込められていたと思う。
みうらじゅんは同じようなイメージで「カスハガ」とか「いやげもの」
という言葉を作っており、どれもネガティブな感覚がある。
ところが、「ゆるキャラ」だけはなぜかイメージが逆転して、地方の
キャラクターもの全般を指すようになってしまった。
デザインやコンセプトがゆるいから「ゆるキャラ」なのに、すごく肯
定的なことばになっている。
本当は「ゆるキャラ」ということばは、デザイナーに対して失礼な気が
するのだが。
一方で、可愛い女の子のキャラクターをプッシュした「萌えキャラ」と
いうのも広がりつつある。
おそらく自治体の偉い人が、おたく文化に親和性があれば「萌えキャラ」
にオッケーが出て、そうでなければ「ゆるキャラ」になるのではないか、
と想像する。