オワコン

2chを見ていると、「○○はオワコン」と書いてあるのを目にする。
オワコンとは、もう飽きられて終わってしまったコンテンツのことを
意味するらしい。


私はこの言葉が大嫌いなので、早くなくなってしまえばいいと思って
いたけれど、しぶとく続いている。


なぜオワコンという言葉が嫌いかというと、あまりにも消費者目線だ
からである。
面白いものが次から次に供給されてくることを前提にしており、金さ
え出せば無限にコンテンツが手に入ると勘違いしているのだ。
だから、簡単に捨ててしまえと言えるのだろう。


しかし、コンテンツが常に差し出されることは、よほど社会が成熟し
て安定していない限り不可能だ。
コンビニの商品のように、誰かが作って、誰かが時間通りに運んでい
るから、いつでもそこにあるように見えるのだ。


消費者は、金さえ出せば好き嫌いを何のためらいもなく言えるけれど、
私はそれでコンテンツがより洗練されてくるとは思えない。
優れたコンテンツは、多くの人々に育まれるものだと思う。


オワコンという言葉には、コンテンツを育てるような愛情がなく、子
供のように好き嫌いだけで判断する幼稚な感情があるばかりだ。
誰が考えたか知らないが、まともな大人ならこんな言葉を使わないと
思う。