NHKのBSプレミアムで「ライジング産」という番組をやっていた。
日本独自の技術を採り上げて紹介する番組で、今回はポケベルだった。
ポケベル自体は日本独自の技術ではないが、平成4年ごろから女子高生
たちの間で爆発的に広がった使われ方は、日本だけだろう。
それは、数字のゴロ合わせで相手にメッセージを届けるという方法だっ
た。まさに日本語の言語構造でないと成立しない、特殊なコミュニケー
ションだと思う。
そのうち、数字の組み合わせでひらがなが送信できるようになり、やが
て絵文字も生まれた。
後に携帯電話で当たり前のように使われる絵文字のルーツはポケベルに
あったのである。
ところで、ポケベルの伝達技術は、ある特定の世代だけが持っていると
思うがどうだろうか。
平成4年から8年ぐらいの間に高校生ぐらいだったのは、現在30代なかば
ぐらいの人々である。
それ以前の人は使ったことがないし、それ以降は携帯電話のメールでや
りとりしているはずだから、限定された年代層だけが使える技術といえ
よう。モールス信号みたいなものか。
このネタを使ったらミステリ小説が一本できそうな気がするのだが、誰
かそういう本を書いていないのだろうか？
コナンとか金田一ですでに使われているかもしれないが。
