感想を書くのが難しい作品だ。
というのも、いろんな意味づけができるような作りになっている
から、深読みしようと思えばいくらでもできる。
かといって、そこまで深く考えて作っているようにも思えない。
ひとつのコントとして見ればいいのだけれど、終りの方になると
コントではなくマジになってくるので、楽しめない。
このモヤモヤした気持ちを誰かスッキリさせてくれないだろうか?
「しんぼる」はなぜつまらないか、というのを、誰か説明してほし
いものだ。
外国の映画祭に出品するつもりなのか、ほとんどセリフがなくても
分かるようになっている。
そうすると、メキシコのパートはあまり必要ないのではないかとも
思える。
因果律を支配する者は神になる、という考え方がテーマになって
いると思うけれど、監督本人は神様を信じているわけではなく、
自分が神様になってみたいのだろう。
こういった前衛的な作品ばかり作りたがっているようだが、それで
いいのだろうか、と思う。
エンドロールの後に、何かがあると信じて待っていた観客たちは、
そのまま終わってしまってがっかりしていた。
興行成績はどのくらいあるのだろうか。