NHKスペシャル「沸騰都市シンガポール」を見た。
世界中から優秀な人材を集めてバイオテクノロジー先進国になろうと
する姿が描かれていた。
このドキュメンタリーが本当だとしても、いったいその研究成果を
製品化するのはどこなのだろう。
シンガポール国内にどんどん工場が建設されているのだろうか。。
中東の成金国家にしてもシンガポールにしても、おいしいところだけ
をつまみ食いしようとする虫のよさがある。
製造業を軽くみて、知的財産や金融でやっていこうとする戦略は、い
ずれ破綻するのではないかと予想する。
そもそも、水ですら隣国に依存していることからして、シンガポール
は国家ではないと思う。
ギリシャ時代の都市国家も、結局はローマ帝国に飲み込まれていった
のではなかろうか。
アテネとかスパルタには、強烈な愛国心があったはずだが、シンガポ
ールにそれがあるのか、よく分からない。
以前、シンガポールの地下鉄に乗ったとき、車内に「シンガポール海軍
に入ろう!」という広告を見たことがある。
ウィキペディアによると徴兵制がしかれており、軍備も充実している
ようだ。もっとも本気で攻められたらあっという間に負けると思うが。
外国から様々な才能を持ってきても、それが根づくとは思えない。
現に、実績をあげないとクビになってしまうということだ。
単純労働者も使い捨てだし、こういうやり方でシンガポールのために
自分を犠牲にして働こうという人が出てくるのか、疑問だ。
いまのシンガポールには、高い報酬と潤沢な資金を目当てに外国から
優秀な研究者が集まっているようだが、シンガポール人自身からその
ような人材が出てきているのだろうか。
管理国家からは秀才は生まれても、天才は生まれてこないと思う。
リー・クアンユー→リー・シェンロンと開発独裁型首相が二代続いて
いるが、三代目にどうなるのか見ものだ。