学力テストの結果が発表され、秋田や福井が全国トップレベルだという結果が
出た。
素直に、おめでとう、と言いたいけれど、報道の視点で欠けているものがある
ような気がしてならない。
それは、学力テストの点数が高い県の人々の生活はハッピーなのか、というこ
とである。
つまり、学力テストで分かった小中学生の国語や算数・数学の力は、何のため
に使われるのでしょうか、と誰も問うていない。
そこには、学力テストの点数が高ければ幸せになれるだろう、という、あまり
根拠のない前提がある。
失礼ながら、秋田や福井の人々は、大都市圏の人々に比べて幸せなのだろうか。
確か、秋田県の自殺率はずっと全国一ではなかったか。福井県にあれほど原発
があるのはなぜなのか。
いま、高得点を出している両県の小中学生が大人になったとき、ふるさとをど
のように豊かにしてくれるのか、それとも人材が大都市に流出してしまうだけ
なのか、注目したいと思う。