川に自転車を投げ込む人

通勤している途中に川があって、鯉や亀が泳いでいたり、たまにアオサギがたたずんで
いたりして楽しませてくれる。


田植えの時期になると田んぼに水を引くので、一時的に水かさが減る。
前から気がついていたのだが、そういう時期には川底にある自転車が姿をあらわす。
中には原付バイクが沈んでいることもある。


もし私が自転車を放棄したいなら、わざわざ川に投げ込むようなことはしない。
防犯登録を削って、どこかへ放置しておく。
商店街に置きっぱなしにしておけば、確実に回収してくれるだろう。
(やってはいけないことだが)


なのに、どうして川の中に投げ込むのか。
捨てるときに何かしらの快感があるからだろうか。
よく分からない。


自分の自転車ではなく、恨みを持つ人間のものだったら、話は分からないでもない。
あるいは、ムシャクシャしていたから、誰の自転車でもいいから川に放り込んでやろう、
と思う人もいたのかもしれない。


いずれにせよ、自分の感情を制御できない人がいるから、川底に自転車があるのだろう。
こんな田舎町にも、そういう人は何人かいるのだから、都会にはもっといるはずだ。
被害が自転車で済めばまだいいが、通り魔のような残虐非道な事件になるとやりきれな
い。


前にも書いたが、犯人を死刑にするぐらいなら、医学のために身体を役立ててもらいた
いものだ。普通の人にはできない治験をやってもらって、貴重なデータを採取すべきだ
と思う。