社員食堂

NHKの「サラリーマンNEO」という番組に“世界の社食から”というコーナーがある。
一流企業の社員食堂を紹介する、“世界の車窓から”のパロディだ。


今週はソニーの社員食堂だった。
旨そうなメニューが格安の値段で提供されている。
当たり前だが、会社の規模が大きいほど社員食堂は充実している。


それに、社員食堂があるのは日本だけかと思っていたが、世界の一流企業にはたいていあるの
だと分かった。


一昔前の社員食堂といえば、簡単なメニューでそこそこの味の、大衆食堂的なものが多かった
と思う。
たいてい、そこの食堂で働くおばちゃんがいて、社員と仲良くなったりしたものだった。


いまは米国風のケータリング・サービスが主流なのだろうか。
自分の好みのものを組み合わせて、最後に精算する方式が多いような気がする。


これは何の根拠もない仮説だが、企業の社員食堂がリッチになったのは、大学の学食がリッチ
になったからではないかと思う。
昔の「ぴあ」で、都内の大学の学食ランキングを発表していたと思うが、ほとんどレストラン
みたいなところもあって驚いた記憶がある。


民間企業は社員の福利厚生に力を入れることもできるが、公務員はそうはいかない。
私がバイトでときどき訪れていた旧大蔵省や旧通産省の中にある食堂は、それはそれはショボ
いものだった。
国を支える官僚がこんなところで飯を食っていたとしたら、そりゃあ接待で旨いものを食べた
くなるだろう、と思ったものだ。


しかし、公務員に贅沢をさせてはいかん、ということになっているみたいだから、彼らの昼飯
は、いつまでたっても貧しいままだ。
せめて食堂をなんとかしないと、官僚もやる気が出ないような気がする。