バスタオル

おそらく私たちは、風呂上りにバスタオルで身体をふく最初の世代だろう。
ちょうど40歳ぐらいを境にして、そこから上の世代は、手ぬぐいやタオルをかたく搾った
もので身体をふいているはずだ。


この習慣の違いは、日常的に銭湯に行っていたかどうかだと思う。
銭湯に行く場合、荷物はできるだけ少ない方がいい。ロッカーに服や着替えを入れるとき
に、余計なものがあると無粋な感じがする。


バスタオルなんてものは無粋の最たるもので、持って行くには大きすぎるし、なにより風
呂上りに濡れたままロッカーへ向かう途中で、床に水をぼたぼたと落としてしまう。
私はよく注意されたものだ。


一方、自宅で風呂に入る人は、別に荷物を小さくする必要はないから、風呂上りにさっと
身体をふくことができるバスタオルが一番であろう。


そもそもバスタオルの起源は何なのだろうか? 
西洋のバスローブからきているのか、それとも日本独自のものなのか。
たいていのホテルには風呂場に付属しているけれど、あれは最近のことなのか、それとも
19世紀あたりには当たり前にあったのか、よく分からない。


ちなみに私は、風呂上りなのだから、使ったバスタオルはすぐに洗濯せず、数回は使う。
聞くところによると、結婚した夫婦で、一回で洗濯する派と数回使う派に分かれて大喧嘩
になり、離婚寸前までいった人がいるらしい。


くだらない話だが、それぞれのバスタオルをそれぞれが好きなように使えばいいんじゃな
かろうか。ま、洗濯して干すのは嫁さんの方だとは思うが。