1ポンドの福音

キャスティングで、亀梨和也黒木メイサと知ったときは、このドラマは失敗だな、と思ったが、
見てみるとなかなかよかった。
ちゃんとマンガの面白さを損なわないテンポの演出になっているからだろう。


しかし、私としては主人公のボクサーは同じジャニーズなら手越祐也、シスターは石原さとみ
ベストなのではないかと思う。
亀梨くんも熱演しているものの、かなり鋭い表情なので、マンガで描かれているテイストが出て
いないのだ。
それは黒木メイサも同様である。


ただ、この二人以外のキャスティングはよくて、特に会長役の小林聡美や同僚のボクサーの岡田
義徳はいい演技をしていた。
もうひとり、高橋留美子のマンガから抜け出してきたような風貌を持つ、シスターミリーを演じ
江口のりこもよかった。今後、注目したい。


あとは、食欲と戦うボクサーというテーマがあるだけに、いかに出てくる食べ物がおいしそうに
見えるか、そして役者がそれをおいしそうに食べるか、という演出に期待しよう。
第一話に出てきた“カツたま牛丼”は、実際にあるのかどうか分からないけれど、非常に旨そう
だった。
ああいうのを次々に出してくれたら、きっと面白いドラマになると思う。


私は以前にも「めぞん一刻」の響子さん役には、5年後の石原さとみしかいない、と言っていた
ことがある。
なぜ高橋留美子のマンガを実写にするとき、石原さとみがいいかというと、トロそうなところと
巨乳であるところが絶妙にマッチしているからだ。


高橋留美子原作のドラマを作るなら、ヒロインは巨乳というのは外してはならないポイントだと
思う。実写がことごとく期待はずれに終わっているのは、貧乳の女優を使っているからだ、と断
言してもよろしい。


別に私は巨乳が好きなわけではないが、マンガのイメージを無意識に受け取っている人が、実写
でどこか違和感を感じるのは、巨乳かどうかをなんとなくチェックしているからである。
おっぱいが与える印象は、実は意外に大きいということをプロデューサーは知っておかねばなら
ない。なんだそりゃ。