第1回だけを見て何か言うのは早すぎると思うが、なかなか面白そうなドラマだった。
NHKの朝ドラを見るのは、宮崎あおいの「純情きらり」以来である。
まだヒロインは子役だが、味のある演技をしている可愛い子だ。この子でどのくらい引っ張るかは
分からないが、貫地谷しほりが登場するまで楽しみたい。
福井の人がちゃんとした上方落語の言葉で喋れるのか疑問だが、関西の落語家はあまりそういうこ
とにはこだわらないのかもしれない。東京落語は、きちんとした江戸言葉を喋る必要があるから、
なまりが抜けない人は評価されないような気がする。
この「ちりとてちん」の次の朝ドラの主演は榮倉奈々に決まっている。
昔は、あまり有名でない女の子が主演して、ドラマのヒットをきっかけに芸能活動をしていく、と
いうパターンがあったが、いつの間にか割りと有名な女優を起用するようになった。
NHKの方で安全牌が欲しかったのかもしれないし、女優の方にオーディションで勝ち上がるだけの実
力があったというべきかもしれない。
正直、この朝ドラで貫地谷しほりが大ブレイクするとは思わないのだが、たぶん今年の紅白にも登
場して、知らない人にも認知されるのだろう。
いや、すでに大河ドラマ「風林火山」の最初の方に出ていたから、顔ぐらいは知っている人が多い
かもしれない。
NHKの朝ドラに出演できるのは、一種のバブルのようなもので、毎週15分づつ6回もテレビに映るの
だから、そこそこ有名にならない方がおかしい。
朝ドラを卒業してからが本当の勝負なのだが、そのままフェードアウトしてしまう人がほとんどに
なってしまった。
そうするとイメージが悪いので、NHKとしてもある程度知られた人を起用せざるを得ないのだろう。
むしろ、脇役で出演し、その後に評価される俳優が多いような気がする。ヒロインの夫役とかで。
キャスティングでいうと、ヒロインの母親役の女優に往年のアイドルが選ばれており、見ていると
楽しい。最近でいうと「ファイト」の酒井法子とか「ちゅらさん」の田中好子とか。
ああ、この人がもうお母さん役をするのかぁ‥‥という不思議な気持ちになる。
「ちりとてちん」も、和久井映見が母親で出ており、かつてフジテレビのドラマで主演していた頃
を知っているだけに、そうか彼女もそういう役で出演するようになったのか、と時の流れをしみじ
み感じるのだった。
それにしても、本仮屋ユイカといい貫地谷しほりといい、NHKはどんだけ「スウィングガールズ」が
好きなのだろうか。上野樹里も主役ではないけど「てるてる家族」に出てたし。
矢口監督に、菓子折りのひとつでも持っていかなければならんと思うよ。