動物にエサをやるのは楽しい。
いまは近所の飼い猫にエサをやっているが、猫たちはカリカリ欲しさに娼婦さながらの媚態を
さらし、すっかり満腹になった後で腹をさすってやると、ゴロゴロと満足げに喉を鳴らす。
これが人間の女の子だったらなぁ。
西荻に住んでいたときは、よく食パンの耳を持って井の頭公園に行き、鯉や鳩にエサをやって
いた。面白いように食べるので、こちらも気分がいい。
あっという間に食い尽くされ、もうないことが分かると冷たく去っていく。
まことに風俗に行ったようである。
そういえば、日本ではエサをまいて飛んでくるのは、たいてい鳩だが、ロンドンの公園で朝食
で余ったパンをちぎってまいてみたら、黒くて口ばしがオレンジ色の15cmぐらいの鳥がやって
きて、手から直接パンをつついていった。
ブラックバードという、ビートルズが唄っていたやつなんだろうか。
とにかく人に慣れていた。
さっき見た「水曜どうでしょう」の北極圏突入編でも、米国人のガイドが口笛で野鳥を呼ぶと
すーっと飛んできて手に持っているエサをつついて去っていく映像があった。
なんとか日本でも、野鳥が人間を警戒しないような環境を作っていきたいものだ。
鳩が慣れているのだから、雀やヒワだってやってきてもよさそうなものだが、せいぜい庭に刺
したミカンをつつくぐらいである。
この「とりぱん」というマンガの作者は、白鳥にエサをやっていたらしい。
- 作者: とりのなん子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/03/23
- メディア: コミック
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なんだか、おじいさんの趣味みたいに思われるかもしれないが、やってみると楽しいはずだ。
特にリストラされたサラリーマンとか、失恋した人が動物にエサをやると、案外とすっきりす
るかもしれないよ。