一人暮らしとフルーツ

今日の読売新聞に、日本人の果物離れに関する記事が載っていた。
数万円もする高級なフルーツが売れる一方で、一人当たりの摂取量はそれほど増えておらず、国別では
先進国中最低らしい。


各国の一人当たり年間摂取量(㎏/年)

国名 摂取量
オランダ 182
ギリシャ 147
イタリア 131
ノルウェー 125
ニュージーランド 121
イギリス 116
アメリ 114
フランス 96
韓国 64
日本 55

(2003年 FAOの統計をもとに作成)


上の表は国別の年間一人当たりの果物の摂取量だが、オランダがトップである。
一体どんなフルーツが好まれているのかよく分からないが、ギリシャやイタリアなどの地中海圏の国は
おそらくブドウを好んで食べているのだろう。


日本はなるほど摂取量が低いのだが、私が思うに単身世帯が増えたせいではないかと思う。
独身の人なら分かると思うが、果物というのは生活に余裕がないとなかなか手が出ないものだ。
仕事で遅くなったとき、わざわざスーパーでフルーツを買うとは思えないし、せいぜいネットで高級な
ものを衝動買いするぐらいだろう。


つまり、いまの日本ではフルーツは勝ち組の食べるものであり、負け組はジャンクフードなどで甘味を
満たしている、というのは言い過ぎだろうか。


では、どんな果物がどんな地域で食べられているか、いつものように総務省の家計調査から見てみよう。
まずは、リンゴから。


【リンゴの年間消費量】(04〜06年の家計調査の平均値)

順位 都市名 消費量(g)
1 長野市 38,649
2 青森市 37,147
3 盛岡市 33,157
4 福島市 24,287
5 秋田市 22,302
6 山形市 20,389
7 仙台市 18,275
8 富山市 16,011
9 前橋市 15,899
10 宇都宮市 15,239


当たり前だが、産地で最も消費されている。地産地消というやつだ。
次のミカンも同様。


【ミカンの年間消費量】(04〜06年の家計調査の平均値)

順位 都市名 消費量(g)
1 松山市 25,988
2 徳島市 21,815
3 津市 21,286
4 宇都宮市 20,940
5 富山市 20,210
6 長崎市 19,910
7 静岡市 19,192
8 大分市 17,200
9 福井市 17,174
10 新潟市 17,035


しかし、ミカンに関して言えば、和歌山県は生産高がトップのはずなのに消費量は14位である。
和歌山で生産されたものは、隣の三重県で消費されているのだろうか。よく分からない。


夏を代表する果物(本当は野菜らしいが)スイカはどうだろうか。


【スイカの年間消費量】(04〜06年の家計調査の平均値)

順位 都市名 消費量(g)
1 鳥取市 9,486
2 秋田市 7,577
3 神戸市 6,839
4 徳島市 6,696
5 佐賀市 6,444
6 千葉市 6,318
7 名古屋市 6,262
8 山形市 6,140
9 さいたま市 6,102
10 前橋市 5,957


全国平均が4973gなので、鳥取市の人は1.9倍のスイカを食っていることになる。
どんだけ好きなんだろうか。
あるいは、大きなスイカを消費できるだけの大家族が多いからかもしれない。
あるいは、鳥取砂丘で大スイカ割り大会が開催されているからかもしれない。(←思いつきです)


同じような消費傾向にあるのが、次に紹介するモモだ。


【モモの年間消費量】(04〜06年の家計調査の平均値)

順位 都市名 消費量(g)
1 福島市 11,623
2 岡山市 7,136
3 長野市 4,950
4 甲府市 4,254
5 和歌山市 3,571
6 仙台市 3,496
7 新潟市 3,066
8 津市 2,764
9 前橋市 2,552
10 東京区部 2,543


モモの消費量の全国平均は2027gなので、トップの福島市は全国平均のなんと5.7倍ものモモを食べて
いることになる。
きっと知り合いの農家から、モモが段ボール箱いっぱい送られてくるのではなかろうか。
私はモモが大好きなので、なんともうらやましい話である。


ちなみに、これらの果物の消費量でスイカを除いて最下位はすべて那覇市であった。
以前、ようかんの消費量を調べたときもそうだったが、沖縄の人はあまり甘いものを好まない傾向に
あるのかもしれない。


なんだか小学生の夏休みの自由研究みたいな結論になってしまった。情けない。


本文と写真はまったく関係ありません

ノノ∂_∂’ル<ちなみにバナナの消費量日本一は富山市だって
ル*’-’リ<それキュウリだけどね