響子さんが伊東美咲に決まったとき、こりゃダメだと思って全く期待していなかった。
思いっきりハードルを下げたのがよかったのか、見てみたらそれほど悪いドラマではなかっ
たと思う。
最もいい仕事をしたのは、脚本の岡田惠和だろう。
まあ「ちゅらさん」であれほど一刻館の世界観をパクッたのだから、元ネタにフィットする
のは当然かもしれない。
脚本でオリジナルの部分は若干スベッていたけれど、原作をうまく再構成していた。
もうひとつの主役は、一刻館の建物だ。
よくあれだけのセットを組み立てたなぁ、と感心した。
惜しむらくは、五代くんの部屋の畳がきれいすぎることだ。
私も2年ほどボロアパートに住んでいたことがあるから分かるのだが、畳は赤茶けて踏んだら
ぶかっと沈むぐらいの粗悪なものじゃないといけない。
80年代のグッズにこだわるなら、畳も古いのにしてほしかった。
主演の伊東美咲はテレビ版「電車男」に続いて、モテない男の偶像になったわけだが、私から
見るとちょっと違和感がある。
モテない男が理想とする女性像とズレがある、と言うべきだろうか。
はっきり言うと、母性が足りないのである。
いや、母性なんて言葉でごまかしてはいかんな。
ぶっちゃけると、おっぱいが小さいのですよ。
じゃあ、モテない男はみんな巨乳が好きなのか、といえばそんなことはないのだが、無限にや
さしくしてくれる女性は好きだと思う。おっぱいはその象徴ということで。
そういう雰囲気が、本人からも演技からも感じられなかったのが残念といえば残念だった。
ちなみに私ならキャスティングはこうする。
音無響子‥‥‥‥石原さとみ
六本木朱美‥‥‥小池栄子
一の瀬花枝‥‥‥近藤春菜(ハリセンボン)
三鷹瞬‥‥‥‥‥谷原章介
七尾こずえ‥‥‥掘北真希
五代くんや四谷さんはそのままでいいと思う。
そういや、伊藤美咲も榮倉奈々も身長が170cmぐらいなかっただろうか。
原作だと2人とももっと小さいイメージがあるのだが。
五代くん役の中林大樹は、大男なんだろうな。
今回は2時間で大学合格までを描いていたが、視聴率がよければ続きもあるんだろう。
ちょうど相武紗季のドラマ「Happy!」みたいな展開を考えているのでしょうね。
小学館としては、1クールの連続ドラマにするよりも、特番扱いの2時間ドラマで制作した
方がおいしいのかな。
もし続編が作られて、八神いぶきが登場するときは、ぜひ成海璃子でおねがいします。