私が唯一購読しているマンガ雑誌を回顧し、来年の展望を書いてみたいと思う。
いま、手元には2006年1号と2007年1号がある。
目次を見ると、この一年で連載が終了した作品が分かる。
(正確には05年12月中旬から06年12月中旬の間だが)
07年1号の時点で連載が終了しているのは
・聖結晶アルバトロス
・見上げてごらん
・からくりサーカス
・道士郎でござる
・クロザクロ
・D−LIVE
である。
06年1号以降に連載が始まって、現在も続いているものは
・ダレン・シャン
・GOLDEN★AGE
・MARΩ
・妖逆門
・RANGEMAN
・武心BUSHIN
である。
少年誌は、数年に一度は読者層を入れ替えるために、連載作品のテコ入れをする。
もちろん「名探偵コナン」や「犬夜叉」のような看板作品は長期連載になるが、次の大ヒット
作品を生み出すためにも、新しい連載マンガは絶対に必要だ。
今年終了した作品には「からくりサーカス」のように大団円を迎えたものもあれば、「聖結晶
アルバトロス」のように力尽きて倒れてしまった作品もある。
それと入れ替わってスタートしたマンガが、「ダレン・シャン」以下のものだが、私にとって
面白かったのは「RANGEMAN」ぐらいだった。
どうやら編集部は、アニメやゲーム、小説とのコラボレーションによる相乗効果を狙っていた
みたいだが、結果はどうだったのだろうか?
あまりヒットしたという評判は聞かないのだが、小中学生には売れているのかもしれない。
個人的には、少年サンデーらしいマンガである「絶対可憐チルドレン」や「ハヤテのごとく!」
といったオタク向けのものが頑張っている印象があるが、もっと分かりやすいマンガじゃないと
間口が広がらず、部数が伸びないのかもしれない。
そのあたりのジレンマが編集部にあるのではないか。
一方、マガジンは好調だ。
新連載の「ハンマーセッション!」や「シバトラ」は、いかにも今の少年マガジンらしい作品で
面白い。
また、「ヤンキー君とメガネちゃん」や「さよなら絶望先生」は、本来サンデーに連載されても
いいような作品だ。
現在のサンデーとマガジンの一番の違いは、ギャグマンガのクォリティである。
その象徴が、もう連載が終了してしまった「魁!クロマティ高校」や「家庭教師濱中アイ」や
「090えこといっしょ」や「チェンジング・ナウ」だった。
これに現在連載中の「スクールランブル」を加えてもいいかもしれない。
これらに匹敵する8〜12ページぐらいのギャグ作品が、サンデーにはない。
「兄ふんじゃった」や「ネコなび」は、申し訳ないが二流だと思う。
この差が、倍以上の部数の差になっているのではないか。
とはいえ、編集者にとって何が面白いかは、それぞれ全く違うので、センスのない編集長がいると、
いくら自分の担当作家をプッシュしても連載枠を勝ち取れない場合がある。
こればかりは相性というものもあるので、運が悪かったと諦めるしかない。
ただ、サンデーにチャンスがあるとすれば、マガジンがこれまで絶好調だったショートページの
マンガをどんどん切っていることだ。
「アイドルのあかほん」なんかは、わりと面白いと思ったのだが、アンケートの結果が悪かった
のだろうか?
この読者層をサンデーが奪い取ることができれば、雑誌にも活気が出るのではないかと思う。
来年は藤田和日郎が新連載をスタートさせるのだろうか。
これにサンデーの浮沈がかかっているような気がする。