マイケル・ジャクソン

HEY!HEY!HEY!」を見ていたら、松たか子マイケル・ジャクソンの話をしていた。
いま撮影しているドラマで共演している加藤ローサに、マイケル・ジャクソンについて話すと、
どうも白くなって以降のイメージしかないらしく、アルバム「スリラー」以前のマイケルに
ついて知らない、ということだった。


確かに今世紀に入ってからは、奇行が目立つ少年好きの変態、という目で見られているようだが、
いち歌手としてのマイケル・ジャクソンは、間違いなく天才であった。
変な黒人としか認識していない人は不幸である。


まず、ジャクソンファイブ時代の曲を聴いてほしい。
(注:唄っている黒人の少年がマイケル・ジャクソンです)


Lookin' Through The Windows (邦題 窓辺のデート)
この曲の一部が、モーニング娘。の「ザ☆ピース」に使われているのは、割と有名。


あるいは、このナンバーなんかも熱いソウルを感じるはずだ。


I Wanna Be Where You Are (邦題 キミはボクのマスコット)


ベスト盤なら

The Ultimate Collection

The Ultimate Collection

がいいんじゃないだろうか? 初期のマイケルのグルーヴに圧倒されるはずだ。


で、超有名な「スリラー」の前に、ぜひ「オフ・ザ・ウォール」を聴いていただきたい。

Off The Wall

Off The Wall

私は、むしろこのアルバムの方が好きである。
マイケルが変声期後の、大ブレイクする予感を秘めた名作で、クインシー・ジョーンズ
マネーの匂いを嗅ぎつけたのか(?)ノリノリでプロデュースしている。


Don't Stop Til You Get Enough (邦題 今夜はドント・ストップ)


当時のマイケル・ジャクソンは、まだムーンウォークという必殺技を持たず、若さあふれる
パフォーマンスを見せる、才能あふれる黒人シンガーだった。
この路線のまま進んだら、あるいは今もどこかでコンスタントにライブをやっていたかも
しれない。


「スリラー」と「BAD」は誰でも知っているのでスルーして、90年代の傑作「デンジャラス」
をチェックしておきたいものだ。

Dangerous (Spec)

Dangerous (Spec)


恐らく、このアルバムがマイケル・ジャクソンの音楽活動における最後のピークではないかと
思う。すでに整形や奇行を繰り返し、こいつは大丈夫なのか? と思っていたところだった
のだが、どうだと言わんばかりの渾身の一作だった。


Remember The Time


すでにプロモーションビデオの域を超えてムダに長いのだが、曲は素晴らしいと思う。
エディ・マーフィーが出演していたり、やたら豪華である。
ちなみに、このアルバムから最初にシングルカットされた「Black or White」のビデオには、
当時大人気だったマコーレー・カルキンが出ていた。


すでにマイケル・ジャクソンも50歳近いはずだ。
往年のパフォーマンスは望むべくもないが、できれば「She's Out of My Life」や「Human Nature」
のようなバラードを聴かせてほしいものだ。