毎週すごく楽しみにしているというわけでもなく、でも毎週なんとなく見てしまう。
そういう番組だった。
来週、特別編があるそうだが、シーズン1は今日でおしまい。次回も期待したい。
NHKがこういうコント番組をやるというのは、もう多分にBBCの「モンティ・パイソン」を
意識しているに違いなく、しかしいろんな制約があったので、割とおとなしい笑いになって
しまったようだ。
ひとつには、笑いを引っ張ることができる人間が、生瀬勝久しかいないということだ。
マギーも入江雅人もがんばってはいたが、生瀬のいないコントはいまひとつだった。
もう一人、笑いのリードオフマンがいれば(例えば「週刊テレビ広辞苑」における上海太郎
のような)、かなり面白い番組になったのではないかと思う。
もうひとつはコント作家の問題だ。
シーズン1は内村宏幸と大宮エリーがクレジットされていたが、内村宏幸と入江雅人の
コンビを見ると、ウンナンが出ない「笑う犬」のコントを見ているような気がした。
大宮エリーはどういうものを書いたんだろうか。週刊文春のエッセーは妙に面白かったので
今後に期待したい。上から目線ですが。
しかし、「テレビ体操」や「あすを読む」「はたらくおじさん」といった自社の番組を笑いに
したものは面白く、NHKはこういうくだけた番組もできますよ、というメッセージになったと
思う。
また、出演した女性陣がよかった。
特に中田有紀の冷たい演技は光っていたと思う。
原史奈や奥田恵梨華も、コントにおける美人という役割をきちんと果たしていた。
民放の色があまりついてないところもよかった。
サラリーマン向けのコント番組なのだから、もう少しインテリ度を上げてもいいとは思うの
だが、そうするとついていけない人もいるだろうから、このままのレベルでいくのがいいの
かもしれない。
あと、NHKだけにエロいのはダメなんだろう。残念だ。
今後は、サラリーマン(正社員)とフリーターや派遣社員の格差を笑いにしていったら
ますます英国っぽいコントができると思う。
さすがに人種差別ネタは無理だろうけど。
本文と写真はまったく関係ありません。