大江千里

昔好きだった人シリーズ。
大江千里は1989年のアルバム「redmonkey yellowfish」からのシングル「お願い天国」を
聴いて好きになった。だから、かなり遅れたファンである。


もっとも、その前から渡辺美里に曲を提供しているのは知っていて、「10years」とか
「すき」はいい曲だなぁ、とは思っていた。


当時、ソニーレーベルでは深夜に「ez」という音楽情報番組をやっており、そのときに
見たプロモーションビデオも面白かった。
また、萩原健太が司会のMTVや「イカ天」という番組もあり、バブル期だったのか、
音楽産業にもお金がまわっていた感がある。


さて、ブレイクした大江千里は光GENJIにシングル曲を提供したり、テレビドラマに
出演したりで活動のピークを迎える。
メガネをかけたミュージシャンで、こんなに大活躍したのはなかなかいないのではないか? 


音楽について言えば、私はアルバム「六甲おろしふいた」までフォローしていたが、その
次の「Giant Steps」からは買っていない。
私の印象では、なんだかパタッとシングル曲が売れなくなったような気がするのだ。
調べると、その後もCDをたくさんリリースしているが、知っている曲はほとんどない。
自分の好みが変わったのか、楽曲のクオリティが変わったのか、よく分からない。


大江千里がもっとも充実していたときのアルバムは、「Olympic」と「1234
であろう。この二枚は、いま聴いてもいいと思う。


OLYMPIC」の方は夏向けの内容で、名曲「塩屋」と「夏渡し」が入っており、この時期に
聴くとしみじみできる。また、シングルにもなった「You」も入っているが、このトラック
だけ妙にボーカルが薄っぺらく聴こえる。不思議だ。


「1234」は逆に秋から冬向けの作品になっており、槙原敬之もカバーした名曲「Rain」が
入っている。他の曲もハズレなしの名盤といえよう。
ただ、これはパクりなのかオマージュなのか遊びなのか、「昼グリル」という曲のイントロが
シカゴの「Saturday in the park」という超有名曲にそっくりなのだ。
クレジットもないし、いいのかなー? と思いながら聴いていた。
【追記】
「昼グリル」ではなく「サヴォタージュ」の間違いでした。
お詫びして訂正いたします。


あと、前述の「red monkey yellow fish」には、大貫妙子とのデュエット「向こうみずな瞳」
という名作があるし、「APOLLO」には「dear」が入ったいいアルバムだの
だが、Amazon では1円になっていた。「OLYMPIC」や「1234」は1500円ぐらいしてるのに‥‥
市場の評価は恐ろしいものだ。


そういえば、大江千里はメディアに絶対に素顔を見せていない(と思う)。
必ずメガネをかけているのである。あるいは水泳用のゴーグルとか。
やはり、同じソニーだったデーモン小暮閣下と同様、世を忍ぶ仮の姿なのだろうかw
(どうでもいいトリビアだが、閣下はアルバム「1234」で一曲だけコーラスに参加している)