デッサン力

モノの形を正しく描ける力をデッサン力と言うことにしよう。
この能力は、誰にでもあるわけではない。


たいていの人は、義務教育で絵を描くことを習うはずだ。
しかし、プロになるわけではないから、デッサン力を訓練されることはない。
むしろ、心のままに描いた方が評価が高いかもしれない。


その後、絵の好きな人は勝手にどんどん上手くなり、興味のない人はほとんど絵なんか
描かなくなる。女子高生がラクガキをするときに絵を付け加えるくらいか。それも
メールの普及でなくなるかもしれないが。


確か、ナンシー関の本で、何も見ないで○○の絵を書いてくれ、と素人に問題を出し、
それを集めて面白がっていたのがあった。
確かに、この世のものとは思えないカエルとかウサギとかがあって、デッサン力というのは
訓練をしなければ小学生レベルのままなんだなぁ、と思った。


しかし、悲しいことに、デッサン力というのは絵を描けば描くほど身につくというわけ
ではない。
「キャ●テン翼」や「●ーキットの狼」というマンガを読めば分かる。


ただし、マンガの面白さはデッサン力とあんまり関係がない。
あの手塚治虫でさえ、自分の絵にコンプレックスがあったという。私は、あの柔らかい
線が大好きだけど。


ええと、話がこんがらがってきたな。
何が言いたいかというと、子供にデッサン力をつけさせてはどうか、ということだ。


モノをよく見て、正確に写し取る作業を訓練しておくことは、割と大切なことだと
思うんだけど、そういうことをさせている親はいないみたいだ。
もちろん、子供によっては、視覚より聴覚が優れている子もいるだろうから、無理強いは
いけないけれども。