チャーリーとチョコレート工場

すんげー面白かった! って、何を今さらという感じだけど、ティム・バートンやる
じゃん、と見直してしまった。


原作は、たしか小学生のときに読んだ「チョコレート工場の秘密」だったと思う。
内容はすっかり忘れてしまったけど、工場の中にチョコレートの大河があるイメージだけ
はしっかりと覚えていた。
でも、工場を見学するのに保護者同伴だったっけ? そのあたりの記憶はあいまいだ。
あと、原作ではブランド名が「ワンカ」だったと思うけど、映画では「ウォンカ」に
なっていた。Wonkaだから、「ワ」と「ウォ」の中間ぐらいの発音なのだね。
根拠はないが、ポーランド系の名前だろうか? 


さて、映画はジョニー・デップの独壇場だ。最高の演技だった。
心を病んだ金持ちのオッサン(しかも年齢不詳)が、大嫌いな子供を招いてチョコレート
工場を案内する、という役をパーフェクトに演じていた。
正確にいうと、子供が大嫌いというより、どう扱っていいのか分からずに怖がっている
という心理を表現しているので、ラスト近くのシーンに深みを与えている。


軽いモーヲタな私は、映画を見ながら、ジョニー・デップが演じるキャラクターに
つんく♂を重ね合わせてしまった。
彼の作る音楽に、オーディションで選ばれた女の子たちが困惑している様子は、キ○ガイ
が作った、遊園地みたいなチョコレート工場で右往左往している子供たちとオーバーラップ
する。


子供たちのキャスティングもバッチリで、一目でキャラクターが分かる。
しかも、チャーリー以外の奴は、みんな憎らしい。
そのために、それぞれ大変な目に遭うのだが、それは見てのお楽しみ。


さらに、ウンパ・ルンパ族という小人がいい味を出している。
あの役者は誰なんだろう? Deep Roy とあったけど、他の映画に出てるのかな。
同じ役者がCGで何十人になって唄い踊る様は、ミュージカル映画を見ているようだ。
曲調もロックありヒップホップありで、音楽監督ダニー・エルフマンが光っていた。


最後に、もうひとつだけ付け加えるなら、主人公チャーリーの父親と母親だ。
この幸薄そうな顔は、笑ってしまうほど真に迫っていた。
特に、母親役のヘレナ・ボナム・カーター。「眺めのいい部屋」では貴族のお嬢さんを
演じていたというのに、この貧乏っぷりはどうだろう。
頑固一徹の嫁さん、頑固トメ子もかくあれかし。


もし、まだご覧になってない方は、ぜひぜひ劇場へ足をお運びください。
可愛いリスもたくさん出てくるよ!