私は広島の河合塾で一年間浪人をしていた。
こんな機会もそうなかろうと思ったので、当時、８月６日に平和記念公園へ行ってみた。
原爆投下の時刻に黙祷を捧げるのだが、当時は「ダイ・イン」という儀式をやる
集団がいた（今もいるのかもしれない）。
犠牲者に思いを馳せて、死んだふりをして地面に寝転がるのだ。
申し訳ないが、こんなことをしても核兵器はなくなるまい。
現場に行ってみて驚いたのだが、テレビ中継では黙祷のときは厳粛な雰囲気で
沈黙が支配しているように見えるのだが、実際は右翼が拡声器で反対のシュプ
レヒコールをしていた。うるさくってしょうがなかった。
屋台が出ていたのにも驚いた。たこ焼きとか売ってていいのか？
それから２０年近く広島には行ったことがない。
核兵器を保有している国は増えた。
まったく、やりきれない。
大東亜戦争は、欧米の植民地を開放する戦いでもあった、という言説があって、
これは一面の事実ではある（が、やはり侵略戦争であったことも確かだ）。
しかし、米国の「原爆投下は終戦を早め、結果的に犠牲を少なくした」という
言説は間違っていると思う。
原住民を虐殺した上に成立した国家なので、このような詭弁はお手の物なのかも
しれない。
