BS11で「電光超人グリッドマン」の再放送をしている。

アニメ「グリッドマン」が好評だったからだろうか。

1993年制作の実写作品なので、当時の時代背景がしのばれる。

 

今からもう26年前なのだが、当時を知っているオッサンから

すればあまり違和感がない。

が、1993年にまだ生まれていなかった若者が見ると、ずいぶん

違って見えるのだろう。

 

私が変な感じがしたのは、主人公の両親である。

別に普通といえば普通なのだが、妙に年をとっているように

見えるのだ。

 

現実でも中学生の親といえば、ああいう感じなのだとは思うが、

今はもっと若く見えると思う。

 

1993年当時のテレビドラマで、中学生の両親がどんなイメージ

だったのか、もうほとんど記憶がないのだが、誰がキャスティング

されていたのだろうか。

ツイッターで、香港のデモに共感しても、60年安保や70年安保の

デモについては認められない、というネトウヨがいた。

世の中には良いデモと悪いデモがあり、その判断は自分がする、

ということのようだ。

 

彼らの理屈としては、香港ではちゃんとした選挙がないので、

デモで民意を示すしかないからいいが、日本は普通選挙があるの

で、デモをやるのはバカな左翼だけ、ということらしい。

 

私も以前は、日本ではデモで世の中は変わらないのだから選挙に

行くべき、と言っていたが、選挙で民意を示しても変わらない

ことがある場合(沖縄の辺野古基地問題など)、デモをすべき

ではないかと考えを変えた。

 

それでも、日本の世の中は香港ぐらいの規模のデモでないと

変わらないのだろうな、とも思う。

ほとんどの日本人がデモに参加するような怒りが、はたして

あるのだろうか。

 

*[映画]ガールズ&パンツァー 最終章 第2話

ガルパン最終章第2話、公開初日に見てきた。

19時からの回で、雨にもかかわらず場内はガルパンおじさんで

いっぱいだ。1200円なのでリピーターも多いと思う。

(以下、ネタバレあり)

 

 

第2話はBC自由学園との決着がつき、知波単とジャングルで

対戦するところで終わっている。

話がテレビシリーズでいうなら3話の途中ぐらいで切られて

おり、また1年待たなければならないのか、と思うとじれったい。

 

第3話が完成したときは、1話からの連続上映をしたらより

盛り上がるし、2話の面白さもより深まるだろう。

その意味で、2話だけを見るとちょっと物足りないかも

しれない。

 

 

1話ではBC自由学園の歌が、2話では知波単の歌が披露された。

これは毎回新曲(?)が出てくるということなのか。

歌謡全集みたいなCDを出してくれるとありがたい。

 

*[本]君と漕ぐ ながとろ高校カヌー部

君と漕ぐ: ながとろ高校カヌー部 (新潮文庫)

君と漕ぐ: ながとろ高校カヌー部 (新潮文庫)

本屋で新潮文庫のところを探しても見つけられなかったが、これは
新潮文庫NEXという別のカテゴリーなのですね。
ライトノベルと一般小説のあいだにある、という位置づけか。
もう一般小説でいいのではなかろうか。


という愚痴はさておき、女子高生がカヌーで全国大会に挑戦する
物語は面白かった。まだ埼玉県の予選までだが、次が楽しみだ。


最初は黒部舞奈が主人公かと思ったが、中盤からは鶴見希衣と
湧別恵梨香の話になっている。おそらく舞奈はカヌーに乗れる
ようになってから掘り下げていくのだろう。


努力と才能に引き裂かれる少女、という意味では「響け!ユーフォ
ニアム」も同じテーマだが、本作は家庭事情が複雑になっている分、
物語の陰影もありそうだ。


初版には東京に修学旅行に来た北宇治の子を、本作の一年生たちが
道案内する、という掌編が封入されている。
そういえば「響け!ユーフォニアム」では修学旅行の話はなかった
ので日常エピソードを読めてうれしい。


あと、つい気になって YouTube十万石まんじゅうのCMを検索
してしまった。埼玉では今でも流れているのだろうか。



もうアニメ化する話は来ているのかどうか分からないが、京アニ
でも見たいけれども、「よりもい」のいしづかあつこ監督だと
また名作になるのでは、と思う。
小説が完結してからの話だろうけど。

テレビドラマ「フルーツ宅配便」を見終わった。

松山はテレビ東京系がネットされてないので三ヶ月遅れになる

のだが、見ることができてよかった。

 

正義のデリヘル、というものがあれば、そういう店の店長を

やっているのが濱田岳で、オーナーが松尾スズキだった。

ふたりとも上手い。

 

毎回ゲスト出演でデリヘル嬢を演じる女優が登場して、

それぞれが良かった。

風俗嬢を演じるオファーを受けるというのは、どういう

スタンスなのか、事務所的には大丈夫なのか、いろいろ

考えてしまうが、筧美和子中村ゆり松本若菜の演技は

素晴らしかったと思う。

 

最終回で港の倉庫に監禁された仲里依紗は、いったい上野と

いうおとなしそうな男に何をされたのか、テレビ的には表現

できなかったようだが、原作のマンガでは描かれているの

だろうか。

ちょっと謎だったので、そこは読んでみたい。

 

前述の「風雅の虎の巻」の中で、橋本治はこう書いている。

 アイドルとは膨大なる亜流の子供達によって支えられているもの
ですが、それと同じものがマンガです。子供マンガから出て大人
マンガを達成したマンガ家がほとんどいない(例外はちばてつや
ぐらいでしょう)というところも似ています。子供マンガという
ジャンルで一家をなした作家が、その後大人向けのマンガを
完成させた例がないというのは、意外に気づかれてはいないこと
ですが、そうした意味でも、マンガというものは“子供”という
限界の中で成立するもの、大人と少年と少女との間にきっちり
境界線が引かれているような不思議な亜流ジャンルなのです。
(p231)

いや、ちばてつや以外にもジョージ秋山とか石ノ森章太郎とか
初期のビッグコミック系で描いているマンガ家はたいてい少年誌から
デビューして大人向けのマンガでもヒットを飛ばしているはずだが、
と思うのだが、橋本治がそんなことを知らないはずはなく、いったい
「大人向けのマンガを完成させ」る、というのがどういうことなのか
説明が足りない。


だいたい手塚治虫が子供マンガで一家をなし、大人向けのマンガでも
たくさん完成度の高い作品を描いていると思うのだが、いっさい言及が
ないのもよく分からない。


そのあたりは別の評論を読むしかないのだろう。

*[本]風雅の虎の巻

風雅の虎の巻 (ちくま文庫)

風雅の虎の巻 (ちくま文庫)

日本の文化の美の本質とは何かを説明した本、だと思いたい。
というのも、難しくて半分も理解できなかったからだ。


なぜこんなに難解になっているのか、よく分からないのだが、
書いておけるうちに書いてしまおう、という焦りのようなもの
さえ感じる。


特に「お楽しみ本質尽くし」という章では、マンガや小説から
日本料理まで、手当たり次第に“本質はこうです”と斬っており、
説得のギアが数段上がっていて重い。
よほど脚力がないと踏み込めないぐらいきついのだ。


もともとは1988年に出版されたものだそうだが、当然ながら
2019年でも価値を失っていない。
バブル期になんでこんなものを書いていたんだろう、と
不思議に思う。