英国がEUからの離脱で苦闘している。

報道を見ていると、どうも英国に同情的な印象がある。

なぜだろうか? 

これまで世界を荒らし回ったのだから、今度こそひどい目に遭っても

よさそうなものだ。

 

実際に合意なき離脱をしても、ダメージが大きいのは英国の方で、

EUもほかの国もすでに対策はしてある。

国民投票で選んだのだから自業自得だろう。

 

ただ、どんなずるいことをしてでも主導権を渡さないのが英国

なので、これから卑怯なことをしまくって自国に有利なように

ルールを変えていくかもしれない。

 

それを許さないようにしたいのだが、果たしてフランスやドイツは

うまくやれるだろうか。

 

ところでEUから離脱した英国は、かつての植民地だった米国との

結びつきを強めると思うのだが、英国と米国のあいだの関税は

どうなっているのだろう。

 

*[本]本屋さんで待ちあわせ

本屋さんで待ちあわせ (だいわ文庫)

本屋さんで待ちあわせ (だいわ文庫)

演技力のある役者が何かを食べると、見ている人も食べたくなるものだ。
本の紹介もそうで、三浦しをんのブックレビューは、つい読みたくなって
しまう。


それにしても、源氏物語平家物語を読破した人が、意外にもドストエフ
スキーの「罪と罰」を未読だったとか、ちょっと驚く。私の1000倍ぐらい
本を読んでいるのに、そういうものなのだろうか。
(「罪と罰」は結局読んで『「罪と罰」を読まない』という本にしている)


読んでいてレビューに最も熱が入っていたのは、巻末のBL本の紹介だった
ように思う。
なんというか、三浦しをんの鼻息を間近で感じるほどだった。
そんなに面白いのならアニメ化してくれないものだろうか。放送できないか。

内閣府の推定で、全国の40歳から65歳のひきこもりが約61万人に

達するというニュースが前にあった。

ひきこもりの定義として、仕事や学校などの社会参加を避けて

家にいる状態が半年以上続くこと、としている。

また、趣味の用事のときだけ外出する人や専業主婦(夫)・家事

手伝いも広義のひきこもりとして算入したそうだ。

 

私もまさにひきこもりなわけだが、どこかで調査されていたの

だろうか。民生委員がうちに来たことはないのだが。

 

それはともかく、家事手伝いとか専業主婦もひきこもり扱いする

のはいかがなものかと思う。

この数字を出す裏には、人手不足なんだからぶらぶらして働いて

いないのは悪い奴だ、という批判があるのではなかろうか。主に

経産省あたりから。

 

しかし、親の介護をしている人だって多いだろうし、外でお金を

稼いでいないのはそんなに悪いことなのだろうか。

いまどき、ひきこもっていた人を雇う会社はたいていブラック企業

だろう。そんなところで働かされるぐらいなら、ひきこもっていた

方がましだ。

 

どうも「子供部屋おじさん」という言葉を流布させたり、中高年の

ひきこもりの数字を過大に出したり、世間の同調圧力を強めようと

している気がしてならない。

もっとストレートに、奴隷が足りない、とでも言うべきではないか。

 

深夜アニメ感想。

けものフレンズ

 最終回まできちんと見たうえで言わせてもらうと、1期のファンの

 気持ちを踏みにじる悪意に満ちたアニメだった。

 なぜサーバルやかばんちゃんを登場させたのかが、まったく分からない。

 

 もし1期がなかったら、よくあるゲーム原作のつまらないアニメで、

 放送後に忘れ去られて、ここまで叩かれることはなかっただろう。

 むしろよくここまで1期ファンの憎しみを集めることができたな、と

 感心する。

 

 監督の木村隆一はどういう勝算があって手をあげたのかは知らないが、

 火中の栗を拾って大やけどしている。今後、彼のキャリアに黒歴史

 して残るだろう。

 彼を起用したプロデューサーも狂っているとしか思えない。こういう

 人が出世する会社は危ないのではないか。

 

 

 「へーきへーき」「食べないでください」「パークの危機なのだ」

 などなど、誰がどういう場面で言ったのかすぐに思い出せるセリフが

 多いのが1期。

 2期にそういうセリフがあっただろうか? それぞれのフレンズの

 キャラがまったく立っていなかったように思える。

 脚本家は誰だったけ? 

 

 

 さっきピクシブで検索したのだが「かばんちゃん」は1万3428件、

 「キュルル(けものフレンズ)」は785件。

 1期は2年間の累計なので多いのは当たり前なのだが、それでも

 2期の二次創作がほとんどなかった気がする。

 ちなみに「ケムリクサ」だと2527件、「けものフレンズ2」だと

 1276件だった。

 

 

 たつき監督で2期を作っていたら、もっと利益があったはずである。

 カドカワの株主は経営者の責任を質してもいいのではなかろうか。

 いっそ米国か中国の資本が買収して、まともな人を送り込んだ方が

 みんなが幸せになれるかもしれない。

 

 

 ただ、これだけは言いたい。

 OPの「乗ってけ!ジャパリビート」だけは素晴らしかった、と。

深夜アニメ感想。

・荒野のコトブキ飛行隊

 前にも書いたが、水島努監督にとって「ガルパン」が「ガンダム

 だとしたら「SHIROBAKO」は「イデオン」で、本作は「ザブングル

 に当たると思う。

 西部劇をベースにしたレシプロ機の空中戦を描いたCGは見事なもの

 だと思うが、そのすごさがいまひとつ伝わらなかったのではないか。

 

 いろんな読み取り方があるアニメなので、一通り見るだけでは真価が

 分からないかもしれない。

 私は悪役のイサオが気になった。まるで橋下徹のようなキャラクターで、

 こういう人間に騙されてはいけない、というメッセージを受け取った。

 監督自身は、そんなメッセージは出してないと言うだろうけど。

 

 いま2周目の2話目を見ているが、最終回まで見ているとより面白い

 ことが分かる。再放送してじわじわとファンを広げるべきだろう。

 

・風が強く吹いている

 長編小説を全23話できっちり描いてくれた。原作を読んでいるので

 大満足である。さすが「ハイキュー」のスタッフだ。

 実写映画と比べても、断然アニメの方が良かった。

 三浦しをんの小説のアニメ化にはずれなし、かもしれない。

 

*[本]思いつきで世界は進む

思いつきで世界は進む (ちくま新書)

思いつきで世界は進む (ちくま新書)

この本に「人が死ぬこと」というエッセイがあって、西城秀樹が亡くなった
ことを書いている。その中に

 多分、人はどこかで自分が生きている時代と一体化している。だから、
昭和の終わり頃に、実に多くの著名人が死んで行ったことを思い出す。
(p71)

とある。
まさかその数カ月後に自分が死んでしまうとは、まさに時代と一体化した
人であったなぁ、としみじみ思う。


電子書籍では可能かもしれないが、できれば発表された順番の時系列で
読んでみたかった。



革命によって打ち上げられた近代は、第一宇宙速度で地球を周回すると
思われていた。
だが、それはただ放物線を描いているだけだったのだ。
ずっと軌道を回っていると信じていたものが、いまやだんだんと落ちて
いるのが分かる。


なぜ近代は失速してしまったのか? 
それは一度打ち上げてしまえばずっとその速度を保てると誤解して
いたからだ。
自由や平等を守るためには、みんなが少しづつ賢くならなければ
ならなかった。
賢くなるためには勉強しなければならない。


その勉強を続けるモチベーションは、人の根源的な欲望によって
壊されてしまった。
根源的な欲望をむき出しにしても恥じない人を、ヤンキーと呼ぶ。
(これは米国人という意味でもあるし、日本的不良という意味でもある)


放物線を描いて落下する近代を、もう一度立ち直らせることは
できるのだろうか? 
橋本治の苦い諦めが本書からは読み取れる。

深夜アニメの感想。

・賭けグルイ☓☓

 流して見ていたので、賭けのルールがよく分からないものが

 いくつかあった。顔芸は相変わらずで、実写映画になるそう

 だが、どこまで再現できるのか。

 早見沙織はすごく楽しそうに演じていたが、ああいうブッ飛んだ

 キャラクターはやりやすいのだろうか。

 

 

朝日新聞に連載されていた朝井まかての「グッドバイ」が終わった。

幕末から明治にかけての長崎の女性商人だった大浦慶の伝記である。

エピソード的には大河ドラマになるには少し足らない感じがした。

それでも女性の一代記として面白かった。

 

作中には亀山社中が出てくるが、朝井まかて坂本龍馬については

才谷梅太郎として少しだけ登場させるだけにとどめている。

むしろ近藤長次郎の方に重きをおいているように読めた。

 

歴史小説で、これからだんだんと坂本龍馬を英雄視することは少なく

なっていくのではないか、と思う。

史実が明らかになっていくと、司馬遼太郎が描いたような活躍は

あまりしていないことが分かったからではなかろうか。

 

坂本龍馬に依存している高知県は慌てたほうがいいかもしれぬ。

 

 

まったくどうでもいいことだが、ガルパンに登場するケイの

元ネタは大浦慶なのか、と思った。同じ長崎出身だし。